近代遺産 大塚架道橋

JR大塚駅の東側、都電荒川線大塚駅前停留所脇に、煉瓦造の「大塚架道橋」がある。
イギリス積みの煉瓦に、角に配された隅石が映えて、美しい。
竣工は大正期。大正期といえば、我が国最大の煉瓦造建築である東京駅が大正3年に竣工した一方、大正12年の関東大震災以降は、地震多発国である日本には煉瓦建築は不向きであると認識され、また、コンクリート等の新建材、モダニズムの隆盛から、次第に建築材として煉瓦は用いられなくなっていった。
こうした中、この煉瓦は東京の大動脈である山手線を支えて来たのだ。
上に掛かる橋桁には、昭和二年、鉄道省の文字が読める。
大塚架道橋、旧白木屋百貨店の近代建築無き今、貴重な大塚の近代遺産である。

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